エデンレッド シンガポール
変化に対応できる組織になるためのABW導入
課題
8ヶ月に及ぶプロジェクトの中で、Veldhoen + Companyはエデンレッドの経営層や選抜された従業員と共に、新しい働き方の共創に向けてさまざまな取り組みを行いました。エデンレッドは、自社の業務の進め方や働き方をを深く掘り下げ、前進するために必要な変更・改善点の整理に時間をかけました。
その後変革の基礎となる3つの「組織のありたい姿」が整理され、プロジェクトのワークプレイス環境に関する意思決定のガイドラインとして機能することになりました。業界の性質に加え、以下の理由からエデンレッドにとってスピードと俊敏性が重要とされました:
- 破壊的創造(=ディスラプション)に対応し、革新的でインスピレーションを与える製品やサービスを持って競争の先に立ち続けるようになること
- 変革のマインドセットを従業員に促し、個別のサイロ化は避け、個人の仕事に費やす時間よりも、オフィス全体におけるコミュニケーションやコラボレーションを重視して、会社全体として業務に取り組むこと
- 自社のブランドや行う仕事に誇りを持つことで、従業員は自分たちの果たす目的を理解し、それが結果的にエデンレッドに対する顧客からの信頼を高めることにつなげること
コンセプト
エデンレッドは、従業員が業務において俊敏性を高め、変化を受け入れられる体制を整えるには、物理的環境・ITテクノロジー・行動の3大要素を統合的に考慮したホリスティックな変革アプローチが必要と考えていました。
それの基づいて同社の経営層や従業員、V+C、そしてDNDBのデザインチームとのコラボレーションによって、エデンレッドの総合的な働き方変革を支えるオフィスづくりは推し進められ、同時にオフィスの機能的要件も少しずつ整理されていきました。
中央に集約された共有カフェ/ソーシャルハブは、従業員が関係を築き、リフレッシュできる自由を与え、同時にクライアントや訪問者の歓迎エリアとしても機能します。またオフィス全体を通して、異なるサイズの家具を備えたスペースが用意され、フォーマル・カジュアル両方のコラボレーションそれぞれをサポートするほか、静かな活動に移行することも可能にしています。
例えば深い集中力を必要とする際に使用できる静かな高集中作業エリアなどがあります。また別につくられた静かなリラックスエリアでは、快適な景色の中で従業員がリフレッシュし、考えを整理することが可能です。
結果
移転後1ヶ月のサーベイ結果は、従業員の満足度が全体的に高いことを示しています。従業員は新しいワークプレイス環境でより集中でき、効率的な業務活動に役立っていると実感していることがあわかりました。また、異なる部門間やチーム内でのコラボレーションが増加し、ワークプレイスの柔軟性向上が効率的な仕事の計画構築につながっていることもわかりました。下記の結果からも、エデンレッドが「魅力的で効果的な働き方」という初期目標に前進していることが窺えます。
- 72%の従業員がABWをポジティブまたは非常にポジティブに捉えていると回答
- 「従来の働き方に戻りたい」と回答した従業員は5%のみ
- 60%が、新しい働き方や環境が従業員間の信頼を築き、生産性を向上させたと実感