Case Study Overview - 概要
Case Study Overview - 概要
グローバルに展開する製薬企業
- 企業:Merck & Co. (北アメリカ地域以外ではMSD)
- 場所:レバノン・ベイルート
- コンセプト:つながりの構築
The Back Story - 概要
The Back Story - 概要
Merck & Co.(米国とカナダ以外ではMSDとして知られる)は、世界中に展開する多国籍製薬会社です。科学と革新に歩みを進めてきた同社は、科学者やスタッフのためにワークスペースをより効果的に活用する方法を常に模索していました。
2017年、MSDのレバノンオフィスに移転の機会が訪れました。同社は、活気に満ちた意欲的な人材を支援する未来のワークプレースをどのように創造できるかを探るため、Veldhoen + Companyと提携することにしました。現地のマネージングディレクターであるオカン・イシキ氏にとって、オフィスは従業員が働く物理的な空間以上のもので、ワークスペースは部門のサイロ化を打破し、人々のつながを支えるために設計されるべきと考えていました。
課題
MSDが世界中で成長と変革を続ける中、レバノン現地の経営層は、野心的で若く、多様性に富んだ人材に対して、現行のマネジメントスタイルが慎重で保守的になっていることを懸念していました。
Merckのグローバル不動産チームは、当初、中東地域での新しいの働き方の導入に躊躇していました。中東のワークプレイス文化は流動的かつ複雑な外部環境を特徴としていて、MSDレバノンオフィスの多くのチームはすでにチーム内で密接なつながりを築いていました。一部のスタッフにとって、新しい働き方は関心を寄せるものであった一方で、プロジェクトの不確実性や変革への恐れも少なからず起きていました。しかし経営層は、ビジネスを成功させるために異なるチームがより楽にコラボレーションできる必要があり、それを促進するための物理的なオフィス環境が重要だと認識していました。
調査を実施したところ、従業員の85%以上がワークプレイスデザインを重要視している一方、わずか58%のみが現行のオフィスが快適な環境を提供していると回答しました。また多くの従業員(79%)が、レバノンオフィスのカルチャーがモバイルで柔軟な働き方をサポートしていると回答した一方で、ワークプレイスのデザインやITツール、インフラストラクチャーに制約を感じていると回答しました。
結果
Veldhoen + Companyと共に構築・設計を行い、導入した新しい働き方とオフィスを通じて、MSDレバノンで以下のような結果が見られました:
- 自身の働き方やオフィスに対する高い誇りや自信
- 生産性の向上
- コミュニティ意識の向上
- エンゲージメントの向上
数字で見る成果
10ヶ月のプロジェクトで見られた成果は以下の通りです:
- すべての従業員(100%)が「オフィスが自信を持ってゲストを迎えられる場所である」と回答
- 「現在のワークプレイスが生産的に働くことを可能にしている」と回答した人の割合が20%増加
- 従業員の96%以上が、現在のワークプレイスがオフィスでのコミュニティ意識醸成に貢献していると回答
- 従業員96%が、現在のワークプレイスデザインは様々なタスクを最適にサポートする作業環境/場所を選ぶことを支えてくれると回答
- 従業員の76%が、従来の働き方よりもABWを好む、または強く好むと回答