Skip to content

Life at V+Cシリーズ:スウェーデンチームのカントリーリード – ヨナス・テランダーソン

15 8月 2024

Subscribe to Our Updates

Jonas Life at V+C-1 Jonas Life at V+C

Veldhoen + Companyスウェーデンのカントリーリードとして活躍するヨナス・テランダーソン。彼のコンサルタントキャリアは、物理的なオフィス環境がワーカーのパフォーマンスや生産性に与える影響に注目することから始まりました。それから10年以上が経ち、彼の興味はオフィスでの人間の行動や文化的なダイナミクスに対する深い理解へと進化してきました。

長年にわたる経験を通じて、ヨナスはオフィス環境とそこで働くワーカーの複雑な相互作用を理解し形成することに真の情熱を見出してきました。

彼は今日も柔軟性やコラボレーション、イノベーションを促進する新しい働き方やオフィス環境の再設計・実装を支援しています。人材データを活用し、企業とワーカーの両方に有益な健康的な働き方の推進に取り組んでいます。その結果、望ましい組織文化の醸成を希望する多くの組織にとってヨナスは欠かせない存在となっています。

今回の記事では、ヨナスのキャリアに焦点を当て、現代の働き方がもたらす変革の可能性について探ります。

関連記事:Life at V+Cシリーズ:日本のカントリーリード岸田祥子

V+C: ABWを知ったきっかけは何ですか?

ヨナス:友人を通じてV+Cのコラボレーションパートナーであるヨナス・ハーティグ・グラベ氏と出会ったことがきっかけです。彼やシニアコンサルタントのルイ・ロースト氏とV+Cの働き方・ワークプレイスに関する意見交換を行い、私はそのアプローチに共感しました。

私は長年、企業の世界で働きながら個人のライフスタイルに適した働き方のアプローチを探求してきました。企業とワーカーの共通の利益を追求し、従業員に公平なアクセスを提供することは今でも私が大切にしていることです。

簡単に言えば、ABWは私がビジネスの世界で培ってきた経験と、ウェルビーイングを促進するツールやマインドセットを企業に導入しようとする個人的な探求の両方を結びつけるものです。この包括的なアプローチが私の価値観と一致しています。

V+C: ABWに初めて触れたときから、ABWに対する考え方はどのように変わりましたか?

ヨナス:すべてが繋がっているように感じることです。 

10年前の自分と今の自分は大きく異なります。当初、私の関心は生産性やパフォーマンスにありました。そのために今はなるべく"教育"を行わないようにし、多くの人への"共有"や他人を巻き込むプロセスに重点を置くようになりました。

また、以前はオフィス環境などの目に見える"有形"な要素を中心にコンサルティングを行っていましたが、現在は働き方に関するデータやデザインを出発点にして、文化的・行動的な変化へと広げていくアプローチにシフトしています。

目には見えない"無形"の概念を取り入れ、ウェルビーイングな働き方に繋がる包括的なアプローチをクライアントの構築することにより一層の喜びを感じています。逆にオフィス(有形の要素)について話すとき、それがより大きな全体の一部であることを理解してもらうようにしています。

V+C: "脳に基づいた"働き方と、それによって人々の働き方やオフィスの役割がどのように変化したかについて教えてください。

ヨナス:"脳に基づいたアプローチ"は、人々がなぜストレスを感じるのかを理解するのに役立ちます。

ワークショップの参加者の中には、「2年間バーンアウト状態だったけれど、今はその理由がわかり、ようやく希望が見えてきた」と言ってくれる人がいます。時には、ワークショップの後に直接お礼を言いに来てくれることもあり、そのたびにこの仕事の重要性を改めて感じます。

このパターンを理解することで、企業はワークプレイスの空間バランスを改善するための具体的な対策を講じやすくなります。

V+C: 脳に優しいアプローチを取り入れたいけれどどこから手をつければよいかわからない企業は、どこから始めるべきでしょうか?

ヨナス:変革プロセスにおいて、私たちは常にADKAR(認知、欲求、知識、能力、強化)というフレームワークを参考にしています。

私たちが教えようとしているのは、私たちの生活には生理的に私たちの体に合っていないものがある、という認識です。つまり、デジタルアプリや情報やインプットなど刺激が次々と増える中で、私たちの体はそれに追いつけていないのです。

多くの管理職やリーダーたちは自分たちが何を知らないのかすら分からない状態にあります。それに対して私たちは、現状を変える準備ができているオープンマインドなリーダーを探しているのです。

昨今の働き方に関する統計データを見ても、ワーカーの病気休暇やバーンアウトの増加が憂慮される状況です。

スウェーデンでは、18ヶ月の育児休暇や5週間の休暇、さらには500ユーロのジムカード補助金など寛大な政策が整っていますが、従業員はこれらのジム会員権を実際には活用していません。無料だから取得するものの、結局使わないのです。これは資源の無駄です。

リーダーがこれらのウェルネス補助金をより明確な目的を持って、ワーカーのストレスを減らすために活用する方法を再検討できれば、ウェルビーイングを重視した文化を支える新たな手段を提供できるでしょう。

 

V+C: 2024年に注目すべきトレンドと、それがワークプレイスでの脳にどのような影響を与えるかについて教えてください。

ヨナス:統計が示しているように、私たちの働き方にはさまざまな要素を考慮する統合的なアプローチが必要であり、実際に多くのリーダーがこの統合的・包括的なアプローチに前向きです。

たとえば瞑想は働く上での集中力を上げるのに役立つものの1つです。瞑想自体にはさまざまな解釈や方法がありますが、私たちコンサルタントは、働く上で欠かせない集中作業を語る上で、脳が異なる周波数で機能していることを理解することが重要だと考えています。

たとえば、空港のセキュリティ検査で緊張しているときや、フライトの搭乗が15分後という状況では、脳はガンマ波を発しています。

次に、ベータ波は比較的高い脳活動を示し、アルファ波は読書やリラックス、瞑想のような受容的な状態を表します。そしてシータ波は深いリラックス状態を示し、最終的にデルタ波は深い眠りの状態を表します。

これは科学的に証明されていることですが、瞑想は脳をアルファ波状態に導きます。Spotifyにはこれを手助けしてくれる"Deep Theta"というプレイリストがあるくらいです。

私がここで伝えたいのは、オフィスでの集中作業中に脳の活動を測定することは非常に興味深いということです。

私は、これらの脳の状態に入るためのさまざまなツールを提供し、それを推奨することに強い興味があります。たとえば、会議の前に5分間瞑想をして、よりオープンで受容的、かつ創造的な状態に入るようにするなど、簡単なことでも良いのです。

これが私たちが教えていることです。健康的な5分間の休憩(歌う、踊る、瞑想するなど)すら取れない古い組織では、誰も働きたいと思わないでしょう。

V+C: シニアコンサルタントとしての仕事に戻りますが、あなたが仕事で最もやりがいを感じるのはどんな時ですか?

ヨナス:ある国際的なエネルギー企業を訪問した際、チームメンバーの一人が「毎週朝に10人でヨガをしてストレスを解消している」と話してくれました。

私は包括的な働き方の価値を理解し、小さな一歩でも大きな一歩でも踏み出すことを恐れないクライアントたちにインスピレーションを受けています。私たちコンサルタントはリーダーたちと対話し、彼らの組織文化に沿った形で、これらの野心的な変革目標を実現する手助けをしています。

その対話を実現するにはデータが必要です。私たちはデータの活用やデジタルツールの使い方について多く話します。

企業は、従業員データを活用し、そのデータに基づいて進むべき方向を見つけるために、私たちのサポートを求めています。これは難しい作業ですが、私はそのサポートを提供できることを幸運に思っています。

V+C: これまでに受けたアドバイスで、今でも大切にしているものはありますか?

ヨナス:メンターから受けたアドバイスで、「個人のスペースをなくすこと自体が目的ではなく、人々に多くの選択肢と自由を与えることで、結果的にそうなるんだ」という言葉を、私はずっと大切にしています。

V+C: 私たちは働き方・ワークプレイス戦略の業界で35周年を今年迎えましたが、あなたにとって「より良い働き方」を一言で表すとしたら何ですか?

ヨナス:私にとっては「ホリスティック(包括性)」が最も印象的な言葉です。

私たちは、物事をつなげる役割を果たし、支援者として活動しています。このことは、スティーブ・ジョブズの言葉を思い出させます。

"未来を見ながら点を繋げることはできない。点が繋がるのは、過去を振り返ったときだけだ。だからこそ、未来で点が繋がることを信じなければならない。直感や運命、人生、カルマなど、何でも良いから信じるんだ。この考え方は、私を裏切ることなく、人生に大きな影響を与えてきた。"

V+Cのアプローチが好きな理由は、私たちには明確なプロセスがある一方で、新しいことに対して常に好奇心を持ち、オープンでいられるところです。

Connect with Jonas

SE - Jonas Thelandersson

Jonas Thelandersson

Senior Consultant
Load More
私たちはお客様と協力し、ワーカーの働き方が豊かになるスペースと人のつながりを通じて、組織の一員として誇りを持って働くことができる独自の文化と環境の構築をサポートします。